高血圧症に用いる薬を一般に降圧剤といいます。作用の仕方でいくつかに分類することができます。以下に代表的なお薬の作用を示します。また、一種類で効果がみられない場合には数種類の降圧剤を併用する場合があります。服用がきちんと守られていないと良好な血圧コントロールは望めません。最近では服用回数を1回にして、飲み忘れを防ぎ安定した降圧効果を期待する場合が多くなっています。また、高血圧症にはお薬だけでなく適切な食事療法、塩分制限も重要な要素と考えられます。
薬の種類 | 薬の効き方 |
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利尿薬 | 尿量を増やして血管の中の水分量を減らし、また、体の中のナトリウムも一緒に排出させて、血圧を下げます。 |
アルファ(α)遮断薬 | 自律神経系のアルファ作用(細い末梢血管を収縮させる力)を取り除いて、血管を拡げ、血圧を下げます。 |
ベータ(β)遮断薬 | 自律神経系のベータ作用を抑えて心臓の収縮力と脈拍数を抑制し、血圧を下げます。 |
カルシウム拮抗薬 | カルシウムが血管壁の細胞内に入るのを抑えて、血管を拡げ、血圧を下げます。 |
アンジオテンシン変換酵素阻害薬 | 体内で血圧を上げるアンジオテンシンという物質がつくられるのを抑えて、末梢血管の収縮を防ぎ、血圧を下げます。 |