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会長の挨拶

 

会長就任の挨拶

 2026年5月に開催された通常総会にて、(一社)和歌山県病院薬剤師会 会長を拝命致しました和歌山県立医科大学薬学部/附属病院薬剤部の中川貴之です。まず最初に、当会のためにこれまで多大なるご尽力を頂きました田辺和史前会長に心より御礼申し上げます。
 私は、2023年4月に和歌山県立医科大学薬学部に教授として着任し、同7月より附属病院薬剤部の薬剤部長を引き継ぎました。和歌山に来てからまだ日は浅いですが、役員の先生方はじめ会員の皆様のご支援、ご協力のもと職務を全うするよう全力で務めたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。
 現在、日本は、国際的にも類を見ないほどの超高齢社会が進行し、人口減少、特に現役世代の人口減少に伴い、労働力不足の常態化、社会保障制度への影響、地方経済の衰退といった問題が表面化しています。どこか遠い世界の話ではなく、まさに和歌山県においても現実味をもって深刻化し、最近では日常生活の中でも身をもって実感できるように思います。2025年の和歌山県の人口は86.4万人で、前回の国勢調査から5年で約5.8万人減少したそうです。これは紀の川市、橋本市、岩出市の人口とほぼ同じで、5年間でこれらの都市が丸々1つ消滅したと考えると恐ろしくなります。もちろんこれら人口動態に対応するため、これまで2025年問題として、和歌山県の地域医療構想のもと地域包括ケアシステムの構築も進められてきました。次は2040年問題に向けて新たな地域医療構想が策定され具体化していくものと思われますが、和歌山県病院薬剤師会としてもその新たな動きに遅れを取ることなく、戦略的に活動できればと思っております。 
 一方、病院薬剤師を取り巻く環境は、薬剤師の地域偏在や病院薬剤師不足など、依然として厳しい状況にあります。和歌山県でも第8次医療計画で薬剤師確保計画を策定していますが、本会においても病院薬剤師の人材確保や地域偏在の解消に積極的に取り組んでいきたいと考えております。また、令和8年度末には、和歌山県立医科大学薬学部の1期生が卒業を迎え、その後、県内枠卒業生に対する卒後研修が開始します。和歌山県内の複数の施設で県内枠卒後研修を実施頂くことになるかと思いますが、和歌山県立医科大学薬学部との協力体制のもと、充実した研修が実施できるよう本会としても協力していきたいと考えております。
 令和8年度事業計画にも記載している通り、本会では「病院薬剤師の充足」、「薬剤師資質の向上」、「病棟業務の充実」を3本の柱とし、病院薬剤師の確保や地域偏在の解消に積極的に取り組むとともに、教育・研修の充実、病棟業務のより一層の充実を図り、医薬品の適正使用の推進、積極的な処方提案、チーム医療への参画など、安全・安心な薬物治療を提供することを目的とし、様々な事業に取り組んで行きたいと考えています。役員および会員の先生方の協力がないとなし得ないと考えておりますので、御協力の程、よろしくお願い致します。
 ただ、薬剤師不足による業務負担過多の背景もあってか、昨今、和歌山県病院薬剤師会の会員数は減少の一途を辿っています。これは憂うべき問題であり、和歌山県内の病院薬剤師の質を確保し、一丸となってこの難局を乗り込めるためにも、是非、県内の病院施設に在籍するなるべく多くの病院薬剤師に会員となって頂きたく、尽力していきたいと思っています。
 これらの事業を円滑に、また積極的に進めるためにも、日本病院薬剤師会、近畿ブロック病院薬剤師会、和歌山県薬剤師会をはじめとする各職能団体、および和歌山県薬務課などの行政とも密に連携が取れる体制を整備しておくことが必要と考えております。
 最後に、国民・和歌山県民の方々の健康と薬物療法の質の向上のために、役員一丸となり、会員の皆様とともに歩んでいきたいと思っておりますので、どうかご協力いただけますようよろしくお願い申し上げ、会長就任の挨拶とさせて頂きます。

2026年5月
一般社団法人和歌山県病院薬剤師会
会長 中川 貴之